①ブリッジ治療
ブリッジとは、抜けた歯の両隣りの歯を削って土台にし、クラウン(金属冠・金属でできた被せ物)を被せて真ん中の人工の歯を支える治療です。橋渡しする形態から「ブリッジ」と呼ばれます。保険が適用でき、ほとんどの歯科医院で行われています。
ただし、周囲の健康な歯を削ることを避けたい場合などは、たとえ欠損歯が1本でも部分入れ歯が適用されることもありますし、自由診療では、インプラントという選択肢もあります。審美的なことを考えれば、セラミックスを使った治療も選べます。
ブリッジのメリットとデメリット
メリット
ブリッジは、失った歯の部分に天然歯に近い歯の形態や、咬み合わせも元通りにつくることができます。とくに前歯では、バネの目立つ部分入れ歯より審美面でも優れています。機能面でも、天然歯に近い噛む力が取り戻せます。また、自分の歯と同じように磨くことができますので、入れ歯のように毎日取り外して洗うという面倒な手入れが必要ありません。
デメリット
最大のデメリットは、被せ物をするために、両隣の健康な歯を削る必要があることです。また、真ん中の人工の歯には歯根がありませんので、支える両隣の歯に負担がかかります。1本の人工の歯を2本で支えているブリッジの場合、支えている2本の歯に3本分の力がかかります。このため、支える2本の歯にトラブルが起きやすくなってしまいます。
このような場合、自由診療でインプラントを使い、両側の歯を削らず、単独で歯をつくることもできます。
奥歯を保険で治療した場合は被せ物が金属になりますので、最低でも3本分が金属冠(いわゆる銀歯)になってしまいます。しかし、色調、形態をより天然歯に近づけるために、金属以外の素材、たとえばセラミックスなどを使用することもできますから、歯科医師とよく相談して治療法を決定することをおすすめします。