多様化するニーズに応える、さまざまな歯科医療
ストレス社会といわれる現代、多くの人が「寝込むほどではないけれど、いつも何かしら体調の悪さ」を抱えています。決して他人事ではないと思いますが、皆さんは何科のお医者さんに相談されますか?
実はあまり知られていませんが、「肩こりや頭痛、手足にしびれ、たいちょうふりょうなど」の、所謂不定愁訴の症状が咬み合わせ顎関節の不具合から生じているケースが少なくありません。
朝倉歯科医院でご相談に応じている様々な症状と対応策を紹介します。お口は全身の健康づくりに直結する大切な器官です。不定愁訴の発症につながると思われる代表的な症状やいびき、歯ぎしり、口臭、舌痛症など身近な問題の治療法を取り上げたいと思います。
顎関節症と顎関節炎
顎関節症と顎関節炎の違いはあまり明確ではありません。顎関節炎は主に一時的な急性症状の時に使い、痛みや顎が開かないひどい状態で、慢性的になると顎関節症と呼んでいます。
いびき・歯ぎしりとSAS(睡眠時無呼吸症候群)
いびきや歯ぎしりは無意識に行ってしまい、普段は深刻な症状が自覚できないので、周囲も本人も軽視しがちです。
しかし、いびきや歯ぎしりはSAS(Sleep Apnea Syndrome:睡眠時無呼吸症候群)という「放置すると死に至ることもある」たいへんな疾患のサインです。SASは睡眠中に10秒以上呼吸が停止して、無呼吸の状態が何度も繰り返して生じる疾患で「血液中の酸素濃度が不足して、重症化すると心臓の疾患や高血圧、脳障害、心不全、不整脈、糖尿病の合併症を引き起こしたりします。放置すると突然死の危険すらありますので、適切な治療を受けなければなりません。
ドライマウス(口腔乾燥症)
口の中や喉の渇きが主な症状です。ドライマウスは増加傾向にあって、現在では潜在患者も含めると800万人と推定されています。眼の乾燥症の「ドライアイ」とともに現代病の一つに数えられています。
また自己免疫疾患によって起きる口腔乾燥もありますが、これはシューグレン症候群といって、全身に様々な症状、例えば口腔内や眼の乾燥、関節が痛むなどの障害を起こすことが知られています。
口臭
お口の臭いというのはとても気になるものです。他人の口臭に不快な思いをしたという経験のある人はもちろん、自分自身の口臭を気にしている人も大変多いようです。2010年に行われた歯科に関するアンケート調査では「お口で気になることは何か」という問いに「口臭」と答えた人が男女ともに44%を超え、むし歯や歯周病を抑えて、悩みの第一位でした。