口臭治療・口臭外来
口臭で悩んでいませんか?
口臭はとても気になるものです。口臭とは「口あるいは鼻を通してでてくる気体のうち、社会的容認限度を超える悪臭」と定義されています。主要な原因物質は硫化水素やメチルメルカプタン、ジメチルファイドなどの揮発性硫黄化合物(VSC)です。ひびの予防に努めていても口臭が続くときには思わぬ疾患のシグナルとして口臭がしていることもあります。 まずは歯科医院を受診してください。科学的に検査して、口腔内由来のものか全身的な疾患からか、口臭の有無、原因を調べることができますのでご相談ください。
日本歯科医師会の調査では、口臭は現代人の悩みのトップ3です。20代の3人の1人は口臭を気にしており10代から70代の男女15万人の90%以上が口臭は気になるが、歯科医院を受診したのは10%未満でした。
口臭は誰もが気にするデリケートな問題です。病的口臭(循環器・消化器・肝臓疾患・糖尿病など)が原因の場合もありますが90%以上が「口の中」が原因です。しかし単純な歯磨きやマウスウオッシュでは解決できない場
合もあります。
口臭外来では口臭検査機器により口臭の原因を調べた上で、適切な治療や生活習慣病の改善指導を行います。また、患者様の心理的なケアについても配慮して、治療を進めています。
口臭の種類
- 生理的口臭
- 朝、起き抜けの時に口臭がする。空腹時、疲れや緊張して口の中が乾くなど唾液の量が減っている時。妊娠・生理中などホルモンバランスが悪い時。こういった生理的な口臭は問題なく改善されます。朝、食後の歯磨きや洗口剤(リステリンなど市販されています)などでうがいをするなど状況に応じて改善してください。
- 病的口臭
- 口の中の病気からくる口臭 虫歯・歯周病・治療後のメンテナンスの悪さから匂う口臭は、予防と早期発見早期治療が改善の一番の近道です。定期的に専門家にチェックしてもらうことが、改善の決め手になります。
- 全身的な病気からくる口臭
- 慢性胃炎・胃下垂・胃潰瘍といった消化器系の病気、慢性鼻炎・蓄膿症・喉の炎症など呼吸器系の病気、肝炎・糖尿病・ビタミン欠乏などといった全身的な病気からも強い口臭がします。それぞれの病気に対応した内科・胃腸科・耳鼻咽喉科を受診ください。
- 自臭症(心理的な病)
- 病的な原因がないのに自分には口臭があると錯覚し、思い込んでしまう性格特性からくる心理的な病が自臭症。几帳面・清潔好き・気の優しい人もなりがちです。こういった方も、科学的に測定してもらって、安心されてはいかがでしょうか。
- 食べ物によるもの
- ギョウザやにんにくたっぷりのスタミナ料理を食べれば匂いますね。食べ物による口臭は、気になるけれど、時間が経てば解消します。「後の予定を考えて食べてください」
また、口臭は心理的な要素が強く、必要以上に気にしてしまう方が 多いのも事実です。
自分が本当に匂うのかを調べることで、無用な思い込みはやめて、口の中を清潔に保つための方法を知って、正しくお口の中を管理しましょう。
検知・測定器
オーロラクロマ
口臭成分を直接検知するクロマトグラフ<オーラルクロマ>も導入しました。
オーラルクロマは口腔内のガスを硫化水素(温泉のニオイ)メチルメルカプタン(玉ネギの腐ったニオイ)ジメチルサルファイド(海辺の青臭いニオイ)に分離して検出し、コンピュータで表示します。
これらのガスは歯周病や虫歯、歯垢、舌苔、口内炎、不適合な入れ歯などがあるときに発生します。
例えば歯周病の場合はジメチルサルファイドの割合が多く検出されます。
結果を基に調べてみて、歯科的に悪いところがなければ、全身の健康に何かよくないところがあることになります。
口臭を気にして調べてみると、呼吸器疾患や内臓疾患が分かったということもあるのです。
測定結果がグラフィック表示されますので、実際に悪くはないのに講習が気になって仕方がないという自臭症の解消にも効果的です。
科学的に口臭を測定して治療します。
口臭を科学的に計測する計測器アテインを導入しています。
※口臭=口の中に発生するガス(アンモニア)を検知し測定することで口臭の有無を判断する測定機器アテインを導入しています。
シルハ
口内環境測定システム「シルハ」は、水で口を10秒間すすぐだけで唾液を調べ、口腔なの健康度・歯茎の健康・口腔清潔度・歯周病や虫歯のリスクを測定する機器です。結果はわかりやすいレーダーチャートになっています。
シルハは
① むし歯の元になる「むし歯原因菌」の活性度を測ります。 今現在むし歯があるかどうかではなく、口内がむし歯になりやすい状態かどうかを表します。
② 歯を溶かしてしまう「酸」の強さ・酸性度を測定します。 数値が高いほど、むし歯になりやすいため、日々の食生活や、オーラルケアの見直しが大切です。
③ 酸性になった口の中を中性に戻す力である「緩衝能」の強さを表します。 数値が高いほどに、酸に対する防御力も高くなります。
④ 白血球の多さを測ることで、菌の繁殖などによって生じた炎症の度合いがわかります。 歯ぐきや口内に傷や炎症がある場合は、数値が高くなります。
⑤ タンパク質の測定。出血などの口のトラブルや、細菌の繁殖によって、口の中の「タンパク質」が多くなります。数値が高いほどに、歯ぐきから出血している可能性が高くなります。
⑥ アンモニアの測定。細菌が多く繁殖していると、「アンモニア」も多く産生されます。数値が高くなるほどに、細菌が口の中で多く繁殖していることがわかります。
オルコア
オルコアは、PCR(polymerase chain reaction)を原理とした検査装置です。歯周病菌の中で最も病原性が高く、強烈な悪臭を出すPg菌の量を測定します。
orcoa(オルコア)は、歯周病菌のDNAを検出する装置です。歯周病はさまざまな細菌が関与しますが、特に「レッドコンプレックス」と呼ばれる危険な歯周病原因菌が注目され、その中でも最も重要なポルフィロモナス・ジンジバリス(通称 P.g.菌)は、全身疾患のリスクを高める可能性があります。orcoa は、P.g.菌を短時間で測定し、より正確な治療を可能にします。
P.g.菌は、800 種類以上の歯周病菌の中でもっとも強力な病原菌とされ、歯周病の主要な原因の一つです。歯周病菌の中でも親玉的存在です。この菌は歯肉からの出血を栄養源とし、歯周ポケットを深くし、酸素を嫌う性質から歯周ポケットの奥で活発に増殖します。その結果、歯を支える骨を破壊することにつながります。
また、P.g.菌は、糖尿病や認知症などの全身疾患にも深い関わりが有ることがわかっています。
▼このような方におすすめです
歯茎が下がってきた方 歯茎から出血が有る方 歯周病と診断された方 糖尿病・高血圧の方
歯周病と全身疾患の関連性が心配な方 痛くない、時間のかからない検査をしたい方
口腔内細菌カウンタ
口腔ケア指導の現場で簡単に細菌数測定が可能なパナソニックの口腔内細菌カウンタ。口腔内の細菌総量を 測定します。
口腔細菌定量検査とは、「口腔バイオフィルム感染症」の診断を目的に、口腔細菌定量分析装置で細菌数を測定します。口腔から採取した試料中の微生物を誘電泳動力で細菌を電極にトラップ。細胞壁が帯電されていることを 利用して、電圧印加により細菌を電極に捕集します。その時に生まれる電極間の変化を測定します。
このパナソニック独自の細菌検出技術(DEPIM)により、約1分で口腔内の細菌数を測定できます。
測定結果は7段階フェイスマーク表示と測定数値のダブル表示で分かりやすく提供されます。
あなたの口臭度チェック!
- 自分で自分の口臭を感じる
- 他人に口臭を指摘されたことがある
- 歯をあまり磨かない
- 舌の表面が白っぽい
- 口がよく渇く
- 大きな虫歯が4本以上ある
- 歯周病がある
- 入れ歯やブリッジなどを使っている
- 歯石を取ったことがない
- 治療を中断したままの歯がある
- 該当する項目が0
- 口臭はなさそうです。このままの意識を持って口腔衛生管理を続けていきましょう。
- 該当する項目が1~3
- 口臭の可能性は低いです。でも油断は大敵、十分に注意しましょう。
- 該当する項目が4~7
- 口臭の可能性は高いです。対策を考えることが急務です。歯科医院にすぐ相談されてください。
- 該当する項目が8~10
- 口臭が明らかにあります。原因究明を急ぎましょう。歯科医院にすぐ行きましょう。